御嶽剣ヶ峰 ~できてたことができなくなるとき~
火山灰の跡
避難小屋から緩い坂を下ってサイノ河原に入る。ここは木村さんが二度も跳ね返されたところ。網の目のような踏み跡の随所に大小のケルンがあり、人によっては何とも不思議な力が感じられるところなのかもしれない。自分は霊感ゼロだから全く影響なく、踏み跡に沿って歩いていく。
サイノ河原を歩く。御嶽の中でもここだけちょっと異空間のようだ。
サイノ河原からちょっとキツい岩場を登り、ロープに沿ってハイマツを避けながら歩いていくと、二ノ池山荘が近くなってきた。山荘横の橋を渡ると二ノ池が広がる。しかしかつての池とは異なり、湖面は火山灰の泥で覆われている。その姿は5年前とはほとんど変わっていない。
足が止まることもなく、二ノ池山荘に到着。
前方に二ノ池が広がる。
火山灰に覆われた姿は5年前と変わっていない。
以前の姿を取り戻すのはいつになるのだろうか。
二ノ池山荘のベンチで小休止。ここでヘルメットを被る。やはり何があるかわからないからね。
剣ヶ峰へはちょっと東へ回らなくてはならない。
剣ヶ峰を拡大。何人かいるね。
ちょっと休憩後、最終目標の剣ヶ峰へと歩き出す。このペースなら何とか辿り着けそうだ。しかし帰路も長いので、無理をしないようにせねば。ルートはしばらくは二ノ池の縁に沿って続いており、途中から剣ヶ峰までの長い登りに差し掛かる。途中でロープウェイからのルートに合流するので、登山者が一気に増えてくる。
石が敷き詰められたルートが剣ヶ峰に続く道。初めて来たときは残雪で迂回せざるを得なかった。
途中から最後のキツい登り。
ここから剣ヶ峰に向けて最後の頑張りどころ。
振り返るといい景色が広がる。
建物が見えている。覚明堂は廃業しちゃったから石室山荘かな?
遠くの眼下には懐かしい田の原。
ようやく山頂直下へ辿り着く。
5年前にもあったシェルター。
工事は終わったようだ。山荘も完全に撤去されている。
現在は通行禁止の八丁ダルミ。大滝頂上からルートが続いているのがわかる。かつてあそこを剣ヶ峰に向けて歩いていたとき、左手の地獄谷から音を立てて水蒸気が吹き上がっていた。今思い返せば怖いところを歩いていたんだな。
山頂直下の災害慰霊碑。
シェルターには太陽電池が取り付けられていた。