穂高槍縦走

穂高槍縦走 四日目 ~The last traverse of my life~

ポツポツと…

北アルプス縦走でこんなにゆっくりと起きて小屋を出発するなんて何年ぶりだろうか。まだ日の出前だけど空は明るくなってきている。外に出ると雲が広がってはいるものの、遠くの山の稜線ははっきりと見えている。その雲の切れ目から日の出が見られるとラッキーだ。しばらくテラスに出て日の出を待つ。遠く甲斐駒のヒアリ手には富士山もよく見えている。しかし日の出の時間になっても太陽が見えない。もう諦めかと思ったとき、雲の切れ目から日が差してきた。今日の日の出はこれで十分かな。ハイシーズンなら沢山の人が日の出を見るだろうけど、今は宿泊客数人のみ。こんな静かな山もいいもんだ。

  
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空には厚い雲が広がるけど、八ヶ岳や富士山まで見えているのは運が良い。

今日の天気は徐々に崩れてくるよう。悪天にならないうちに周りを見ておこうと思う。笠は全景がはっきりだけど、遠くの白山は雲の中だ。そして雲海に浮かぶように乗鞍と御嶽。残雪はかなり少なくなったようだ。
天気も先が読めないので早々に出発の準備をする。

  
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お日様は槍の右手から登るようだ。

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いつの間にか日の出時刻は過ぎていた。

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7月2日の北アルプスからの日の出。槍ヶ岳山荘からは日没はよく見たけど、日の出は初めてだ。これまで真っ暗中を出発していたからね。

  
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かろうじて見える富士山。手前は南アルプスの甲斐駒ヶ岳。これもいつもの見慣れた景色だ。

  
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さすがに今の体力では今日一日で笠まで歩いていくのは無理だな。北ア南部の周回ができればと思っていたけど、諦めも肝心。

  
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乗鞍と御嶽。乗鞍はバスで畳平まで行けるからそこから登ってみようか。さすがに下界から登るのは今はきつい。


今日は下山の日。通常なら槍沢をそのまま下っていけばいいのだけど、今回は東鎌尾根を下り、水俣乗越分岐で槍沢へと下りていく。大曲で槍沢ルートと合流してそのまま上高地へと抜ける行程だ。出発しようとすると風が吹き出し、雨がポツポツと降ってきた。どこまでこの状態がもつかわからないので、とりあえずはザックにカバーを掛ける。そして山荘に一礼して鎌尾根のルートを歩き出す。この東鎌尾根は5年前に燕岳から大天井岳と表銀座を縦走したときに歩いて以来だ。今回は下山に使う。槍沢よりも景色がいいのだけど、やはり事故が多発しているところだけあって、これまでと同様に慎重に歩いていく。
右手眼下に槍沢を見ながら尾根伝いに進んでいく。後ろには昨日歩いてきた槍から大喰岳、中岳と続く稜線だ。ここからだと奥穂やジャンも見えているのには驚いた。ある程度下りると今度は左手に後立の山々も遠くに見えてきた。曇ってはいるものの、素晴らしい眺めだ。

  
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すっかり日は昇った。そろそろ出発。また槍を訪れることはあるのだろうか。機会があればまた来たいと思う。

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山荘を出発してしばらくすると、若い女性が登ってきた。どうやらこれから天気が崩れるため、早く登ってきたとのこと。確かに今はまだレインは必要ないけど、たまにポツポツと降っては止みを繰り返している。何とか上高地までこのままもってくれないだろうか。まあ、本降りになったらレインを着ればいいだけのことなんだけどね。

  
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東鎌尾根はここからだ。気をつけていこう。

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すぐに槍沢との分岐。このまま雨が本降りになりませんように。

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東鎌尾根を歩いていく。尖った山は常念岳。手前の稜線は喜作新道のある西岳だ。右手眼下は槍沢で、手前の赤い屋根は殺生ヒュッテ。今年から槍ヶ岳山荘グループの一員になったそうな。山小屋経営も大変ではあるけど、登山者にとっては大変ありがたい。

  
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槍沢を一望。5年前は真っ暗な中をここを下りていった。槍を目指すには上高地からこの槍沢を登っていっくのが鉄板だし、最も歩く人が多いルートだ。

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こういうところが鎌尾根の危険なところ。

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イワベンケイと紫の花はミヤマオダマキ。

  
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ハクサンイチゲが群生している。

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険しい東鎌尾根。慣れない人は槍沢を歩いたほうがいい。

  
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尾根伝いなので迷うことはないね。

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槍を振り返る。また来ることができればいいね。

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そして槍ヶ岳山荘。キッチン槍のカレーは何度食べても美味しい。

  
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昨日歩いてきた山々を見渡す。こうやって見ると今回は長い旅だったと実感。

  
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痩せ尾根の岩を歩いていく。こういった所で滑落が多く発生するとのこと。これまでの難ルートとは異なるけど、どんな時でも山では気を抜いてはいけない。

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槍がどんどん遠くなっていく。ちょっと名残惜しい。

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眼下には殺生ヒュッテ。ここも泊まってみたい。

  
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東鎌尾根から見渡す。遠くは後立、何と一昨日歩いたジャンも見えているよ。


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