穂高槍縦走 二日目 ~The last traverse of my life~
赤茶けた岩峰越え
次のピークは赤岩岳。とはいっても山頂には何の標識もない縦走路上のピークだ。ここへの登りもかなり危険。何とか頑張ってピークにたどり着く。やはり赤岩岳を示すものは何も無い。恐らくこの辺りが赤岩岳山頂だとして写真を撮る。さっきまで手前のP1に隠れていた西穂山頂がその右手奥に見えている。もちろん山頂の標識も見えるのだけど、後続の気配がまったくない。昨晩の食堂で会った人たちはもう出発しているだろうか。

信州側の谷には大きな雪渓。日陰とはいえまだ残っているんだ。

赤岩岳に向けての急な登り。かなり息が切れる。

恐らくここが赤岩岳山頂だろう。標識らしきものは何も無い。前回来た時は小さなケルンがあったようだけど、崩れてなくなっていたとしても不思議ではない。
この縦走ルートは所々で地質がガラリと変わる。赤岩岳から下り、コルから先は間ノ岳への登りなのだけど、行く手は赤茶けた大小の岩が敷き詰められたガラ場と化す。慎重に足を運ばないとすぐに足元の岩が崩れてしまうため、正規ルートを外さないよう、ペンキマークを追いながらピークに向かって登っていく。今は周りに人がいないからいいものの、岩を落としてしまったら大変だ。何とか頑張って間ノ岳山頂に着く。前回は「間ノ岳」と書かれた岩があったが、今回は見つけることはできず。標高は約2,907m。ここまで来ると周りの山々の景色も格別だ。しかしここまで来るのも大変なこと。国内屈指の難ルートを実感してしまう。

赤岩岳から下って次は間ノ岳。ルートは完全に頭に叩き込んである。

間ノ岳への登りは岩屑のガラ場と化す。足元はすこぶる悪い。

ルートを外れると動けなくなることも。特に足元が悪いので要注意だ。

何とか岩屑を登りきった。恐らくここが間ノ岳山頂。赤錆た鎖が右に見えている。振り返ったところなので、西穂、P1が見えている。ここに来るだけでもかなりの難所を進まなければならない。
間ノ岳ではじっくり休むこともなく、次のピーク、天狗ノ頭を目指す。既にここからは天狗ノ頭の標識が立っているのが見えている。相変わらずひたすら岩を掴んでの登りと下り。間ノ岳山頂からはまずは間天のコルに向けての急激な下りだ。少し下っては山頂を振り返ってみると、間ノ岳がいかに急峻であるかがわかる。
急な岩場を進んで間天のコルに下りる。ここは古びた鎖が設置されていたが、地面にトラロープとともに放置されていた。改めて間ノ岳を振り返るが、どうやってあのペンキマークを下りてきたのか自分でもわからないほどだ。

次のピークの天狗ノ頭。標識が立っているのがわかる。

休むこと無く早々に山頂を後にする。

間ノ岳山頂を振り返る。それにしても急峻なところだ。奥穂側から西穂を目指すルートでは、意外にもこの辺りで滑落などの遭難事故が多いらしい。

どうやらジャンまでは積雪の心配はなさそうだ。天気は相変わらず良く、景色も楽しんでいるけど絶対に気を抜かない。

間天のコルに下りる。コルには鎖とロープが地面に落ちている。

ルート前半の核心部と行ってもいいだろう。

キバナシャクナゲの花。ほっと一息。

一説によると、奥穂から西穂を目指す際、この辺りで疲れが出て一瞬気が抜けるため遭難事故が多いそうだ。特に間ノ岳から西穂に向けてのガラ場の下りはルートを外すと簡単に滑落してしまう。

眼下に赤い屋根の岳沢小屋。ここは4月下旬の早いうちに開設される。




