穂高槍縦走 二日目 ~The last traverse of my life~
時間の流れの中で
間ノ岳は赤茶けたガラ場だったが、間天のコルから天狗ノ頭への登りは逆層スラブの難所でもある。確か途中までは鎖があるものの、鎖が切れた先は自力で登らなくてはならない。逆層スラブは足を掛けるところが限られるため、岩を這うように登っていく。岩が濡れていたり雨天時はかなり危険なところだ。
逆層スラブをクリアし、更に登っていくと標柱が立っているのが見えてきた。ようやく前半の目標、天狗ノ頭に無事に辿り着いた。

間天のコルからは天狗ノ頭を目指しての逆層スラブの登り。本当に短い区間によって地質は一転するのがこの縦走路の特徴だ。まずは進むべきルートをここから確認する。ルートを外したら戻れないかもしれない。岩が濡れていないだけまだいいけど、ここも危険な難所だ。

鎖は途中まで。この先は岩の上を這うように手足を使って登っていく。

逆層スラブはクリアしたが、まだまだ安心してはいけない。

間ノ岳とは標高がほぼ同じくらいに登り返してきたか。

標柱が見えている。ここがルート前半の目標地点、天狗ノ頭だ。ここまで何とか無事に来ることができた。

前半のクライマックス、天狗ノ頭に着いた。何度も壁紙やサイトのトップ画像に使った天狗ノ頭の指導標は長年の厳しい自然の中、標柱から地面に落ちていた。
ん? ちょっと違うぞ… 立っているのは標柱だけで肝心の指導標は地面に落ちている。まあ、これも厳しい自然の中に立っているだけあって、朽ちてしまっていてもおかしくはない。時間の流れを感じる中、前回と同様にここでザックを下ろして小休止する。ここはこれまでのピークよりも多少広いので、一息つけるところでもある。
空には雲が少しづつ広がってきてはいるが、まだまだ遠くの山々まで見渡すことができる。今日の前半は何とかクリアした。しかし後半は更に難所が続くほか、体力もこれまで以上に要する。天気も悪化しないようなので、焦らずにこの先を進もう。まずはここで十分休憩を取り息を整える。

ちょうど真下に岳沢小屋。ここへのエスケープルートもある。

ちょっと残念だったのは指導標が落ちていたこと。槍をバックに今回も静かに立つ景色を撮ってみたかった。

ここからだとジャンダルムは手前のコブ尾根ノ頭に隠れている。

さあ、次はジャンを目指しての長い登りだ。


