穂高槍縦走 三日目 ~The last traverse of my life~
穂高に差す陽
辺りが明るくなるにつれ、視界がどんどん開けてくる。岩がゴロゴロしている上を歩いていくと、左手に「ドーム」の標識。気が付かなかったけど、ここが北穂ドームだ。とはいっても、ドームの麓を巻くのであって、ドームに登るわけではない。北穂ドームなんて見上げるだけでもすごいところだけど、クライマーはここを登るんだよね…。しかしここからの眺めもなかなかいい。行く手には槍、振り返ると奥穂、右手は眼下に涸沢と遠くに南ア。穂高のど真ん中を歩いていることを実感してしまう。

いつもは賑わう涸沢ヒュッテも宿泊客はどれくらいだろう。

北穂目指してまだまだ頭上へと登っていく。

左手にドームの標識。北穂ドームがここだ。

見上げてみるとどこがドーム? という写真だけど、ドーム自体は離れてみないと全体の形がわからない。

行く手は北穂。目の前に見えているのは恐らく南峰だろうか。
穂高の岩場はどこも急峻だ。しかしこの冷たい岩を掴みながら一歩一歩先へ進んでいくのがすこぶる楽しい。しかし楽しいとか言っても決して調子に乗ったり気を抜いたりしてはいけない。岐阜県の山のグレーディングでは、涸沢岳~北穂高岳の難易度はA~Eの中で難易度E。ちなみに大キレットも難易度Eで、昨日の西穂~奥穂は「評価不可」とのこと。
ルートはドームを信州側に巻いた後、再度飛騨側に回る。行く手には大きな岩峰が見えているが、あそこが南峰だろうか。GPSで確認してももうすぐのはずだ。

ペンキマークを追いながら岩の中をひたすら先へ進む。切れ落ちた信州側は落ちたら一巻の終わりだ。

岩に付けられたペンキマークをひたすら追っていく。場所によっては、こんなところを行くのか? と思うようなところもあるが、昨日の西穂からの縦走路を思えばまだマシというところか。このようなルートでは徐々に岩を掴む腕がだるくなってくる。
朝日が昇ってきて奥穂から涸沢を照らしてきた。今日も一日頑張れよと。




