穂高槍縦走

穂高槍縦走 三日目 ~The last traverse of my life~

難所の終わり

  
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大キレットの北端の南岳側を見上げる。ここまで下ったのだから、あそこまで登らなければならない。

大キレットの稜線からちょっと離れて飛騨側のなだらかな踏み跡を歩いていくが、次第に稜線に戻るようになってきた。稜線に戻りしばらく歩いていくと、以前はなかった最低鞍部のの標識が立っている。これまで見てきたドームや飛騨泣き、長谷川ピークと同じ、茶色に白文字の標識だ。そう、ここがあの切れ落ちたところの最も標高の低いところだ。断面図を見るとわかるけど、北穂から南岳まで大きく下って大きく登る。その谷底に今いるってことだ。
最低鞍部からは岩屑の上を伝うように登っていく。目の前の獅子鼻岩が近くなっているけど、目の前というよりは頭上と言ったほうがいいくらいだ。

  
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岩に書かれた「北ホ」と「ヤリ」の文字。ヤリまでは遠いぞ。

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ヨツバシオガマ、タカネシオガマ、どちらかな?

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大キレットの最低鞍部だ。ここが大キレットはもちろん、今日のルートの中で最も標高の低いところ。低いといっても2,748mなので、西穂独標よりもちょっとだけ高い。前回は標識がなかったので、このあたりかな?といった感じで通り過ぎてしまったっけ。

  
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ここからは南岳小屋に向けて登り一辺倒だ。大キレット北上で最も体力的にキツイところ。

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目指すは頭上の獅子鼻岩。

  
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あまりに急なので、ここからは南岳小屋は見えない。

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まずは岩屑の上を登っていく。

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行く手に雪渓が見える。あの向こうが南岳小屋かな。


最初はなだらかな岩屑の上を歩いていくのだけど、徐々に岩登りになってきた。この先にある岩壁には長い梯子が掛けられているはず。しかしそこまでたどり着くのに難所の岩場をひたすら登っていかなければならない

  

そして長い梯子を2回登る。これでかなり標高を稼げたと思ったのだけど、岩場はまだまだ続き、獅子鼻岩はまだはるか遠くだ。ここは本当に体力勝負だけど、ペンキマークは険しい岩場の先に続いている。こんな時が最も事故の起きやすい状況だ。大キレット越えは体力も岩場での技術の他に集中力も必要だ。

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北穂を振り返る。思えばあそこから大きく下ってここまで来たんだよね。

  
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笠には雲がかかってきた。その手前は中崎尾根と右俣谷。

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奥丸山の山頂が見えている。

  
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鎖場も慎重に。岩場は更に険しくなってくる。

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長いだけあって高度感も半端ない。

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名物(?)の南岳小屋からの長い梯子。これがなかったら別ルートで登るのはちょっときつい。

  
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梯子を登ってかなり標高を稼いだと思ったのに、獅子鼻岩はかなり先だ。標高差以上に岩場の登りは予想以上に体力が奪われる。ただ、北アルプスの難ルートの縦走を味わっていると思うと、苦しさと同時に楽しささえ感じてしまう。

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ペンキマークを追ってひたすら岩を掴む

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頭上に登ってくようだ。疲れも溜まってきたので注意せねば。


ひたすら岩を掴んで登っていく。徐々に地面がザラ場になってきた。そろそろ大キレットの終点に近づいてきたようだ。13年前に獅子鼻岩横から大キレットに降下したところだ。まだまだ急なザラバを登り切ると、ようやく目の前は平坦な地面が広がっている。右手には獅子鼻岩、左手下に南岳小屋が見えている。ようやく難所の大キレットを越えた。とにかく疲れた。岩を掴む腕もかなり疲労が溜まっている。しかしよく無事にここまでたどり着けた。ちょっとだけ気を抜くことができる。

  

南岳小屋もひっそりとしている。スタッフさんだろうか、小屋の修繕をする音が聞こえてくる。それもそのはず、南岳小屋は今シーズンはまだ営業前だ。恐らく開業の準備をしているのだろう。近くの石垣の上に座って行動食を食べながら一息つく。あとは槍に向かって南岳、中岳、大喰岳と稜線を縦走していく。まずは十分に休憩を取ろう。

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ようやく大キレット越えもクライマックス。

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平坦な地面が広がる。ようやくここまで来たぞ。

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来た道を振り返る。涸沢岳から北穂高岳、そして大キレット。ここまで険しくて遠かった。ここから槍までまだまだ遠いけど、ちょっと一息できる。

  
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南岳小屋が見える。ホッとする瞬間。

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左、槍ヶ岳、右、北穂・奥穂高。

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いつもライブカメラでここからの景色を見ている南岳小屋だ。残念ながらまだ今シーズンは営業前だ。静かな山の中、スタッフさんの作業の音が聞こえるのみ。

  
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ザックを下ろして外の石垣に腰掛けて休憩。緊張が続いたので、ここでゆっくりさせてもらおう。

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信州側からガスが上ってきた。いいタイミングで辿り着いたね。


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