穂高槍縦走

穂高槍縦走 三日目 ~The last traverse of my life~

Hピークの主

  
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A沢のコルが近くなってきた。ここまで長い下りだった。

飛騨泣きの岩場を過ぎた後も足元の悪いザレ場が続き、緊張しながらもA沢のコルに下り立った。岩に書かれたA沢のコルと両矢印は12年前と変わらない。ここは大キレットの中でも一息つくことができるところ。まずはザックを下ろし、北穂北陵を下りてきた緊張を解き放つ。まずはここで行動食を食べ、久しぶりに腰を下ろして休憩。ちょっと薄く雲が広がっているけど、今日も昨日に続いて気持ちのいい天気だ。
しかしあまりのんびりもしていられない。今日の行程は長い。何とか槍まで無事にたどり着くのが今日の目標だ。早々にザックを担いで目の前の長谷川ピークに向かう。ここも飛騨泣き同様、大キレットの中でもかなりの難所だ。

  
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ようやく辿り着いたA沢のコル。ここは唯一、一息つくことができる場所。しかしこの先も難所中の難所が待っている。

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遠くにちょろんと突き出ているのは大キレットの先の獅子鼻岩。

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岩と岩の隙間からは笠ヶ岳。

  
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さて、これから長谷川ピーク越えだ。

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最初に現れる木道。これも昔のとおり。

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まずは長谷川ピークに至る岩壁に向けて登っていく。前回ここを下りてきたので、どれだけ怖いところかは頭に入っている。ここからは目の前の岩壁をよじ登り、ナイフリッジの岩を伝っていくと長谷川ピークだ。

  
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イチリンソウとイワカガミ。余裕は全く無いけどね。

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多分キジムシロだろうな。

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お馴染みのミヤマダイコンソウ(深山大根草)。

  
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ここからペンキマークを伝って岩の壁を登っていく。ここは登るのも下りるのも危険な箇所だ。手掛かり足掛かりを確認しながらゆっくりと登っていく。

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ナイフリッジが見えてきた。

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ナイフリッジに到達。鎖があるからまだマシか。

  
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長谷川ピークは目の先。しかしここも一歩間違えば大怪我だ。いや、大怪我で済めばまだいいかもしれない。

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ナイフの刃の上を伝っていくように先へ先へと進んでいくと、以前見たHピークの文字と長谷川ピークの標識が現れた。相変わらずとんでもないところだ。さすがに立つことはできないので、岩に座り込んだまま行く手を望む。ここからはキレットの最深部に向けて更に下りていくことになる。

  
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岩の上に長谷川ピークの標識。新たに設置されたんだ。

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これは昔のまま。岩に書かれたHピークの文字。

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長谷川ピークからは大キレットの最深部に向けて下っていく。そこからは南岳小屋まで厳しい登りだ。目指す方向は獅子鼻岩。まだまだ大キレット越えは続いていく。


長谷川ピークからの下りは先ほどよりも危険ではないが、ここも注意して岩を伝って下りていく。と、左の足元に何かを見つけた。おや?雷鳥さん一羽がいる。足元にいるのに気が付かなかったよ。しかし全く逃げる気配はない。岩と岩の間の砂場に座っているようだ。もしかして卵を温めているのだろうか? 多分そうだと思い、数枚写真を撮るだけで静かにその場を立ち去る。
ルートは大キレット稜線右に見ながら踏み跡は飛騨側に緩やかに下りていくように続いていく。いや~岩場はちょっとお休みだけど、この先あそこまで登っていくのか…

  
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お、足元に雷鳥さん。

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どうやらメスのようだけど、じっとして動かない。

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動かないのは多分卵を温めているからだろう。こんな姿は初めて見たけど、脅かさないようにその場をゆっくりと離れる。元気でいてね。

  
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ルートは飛騨側へなだらかに続いていく。

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もう少しで大キレットの最深部か。そこからは一気にあのピークまで登る。次の休憩地点は南岳小屋だ。


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